2011年5月21日、「わんぱくプラザ草二っ子」の親子29人、実行委員9人、それに、われわれ日本野鳥の会滋賀の石井、森田、奥村が加わり、「ツバメの巣作り調査隊」が結成されました。
9時に草津の大路会館に集合。始めに森田講師がプロジェクターを使いながら「ツバメってどんな鳥?」というお話をしました。
ツバメの大きさは、15cmぐらい、重さはやく20g、つまり10円玉4個ぐらい、はるばる海を渡って、フィリピンやインドネシアから飛んできます。オスとメスの見分け方、幼鳥と成長の見分けのポイントは、しっぽの長さだよ。ツバメの鳴き声は昔から「土食って、虫食って渋ーい」と、「聞きなし」されています。これはツバメの生態も良く表しています。ツバメの巣は土と草を唾液で混ぜて、作ります。食べ物は、飛んでいる虫、カ、ハエ、アブ、ユスリカ、ガ、チョウ、トンボなどです。5羽のひなを子育て中の親鳥が、一日に何回虫を運んでくるか、数えてみたら、520回もあったそうです。つまり1羽あたり104匹の虫を食べることになります。
次に、二隊に分かれて、草津本陣跡を目指して、調査に出発です。
巣だけ残っているもの、抱卵中のもの、ひなが生まれているものに分けて、地図上にマークを付けます。電線に止まった親鳥や、巣からしっぽだけ見えているものを、スコープに入れると、かわるがわる覗き込んでは大はしゃぎ。餌を運んでくる親鳥を見ては大喜び。
また、ツバメを大切に見守っておられる商店主のお話を聞くことが出来ました。ツバメは、ひなが生まれると、卵の殻を下に落としてお店の人にひなの誕生を知らせます。巣立ちの日には、お店の前を何回も飛び交って、ありがとう、ありがとうと言っているようにして飛び去るのだそうです。
調査隊は、会館に戻り、大きな地図に巣を見つけた場所を種類別に記入しました。去年の調査と比較すると、成長したひなや巣立ちしたひなが見られず、今年は、例年より子育てが遅いように思われます。今年巣立ったツバメたちが、来年またたくさん帰ってきてくれることを期待して、調査隊の任務は終了しました。
巣立ったひなたちは、どこで寝るのでしょうか? 最後に、8月の「下物ツバメのねぐら入り探鳥会」の案内をさせていただきました。
主催 草津市第二市民センター わんぱくプラザ草二っ子実行委員会 講師・案内役 日本野鳥の会滋賀